住宅ローンを借りるためには「団体信用生命保険」(いわゆる団信)に原則加入が必要になります。
近年、住宅ローンの競争が激しくなっており、金利や諸費用などのコスト面だけでなく、団信の商品性も銀行ごとに差別化をされています。
住宅ローンの相談を受けていると、団信も銀行選びのポイントになっていますが、銀行ごとに種類も適用条件も異なるのでなかなか検討が難しいと思います。
団信のような保障は、個人や家族の価値観によるところが強いため、誰にでもおすすめできる保障はありません。
代表的な団信の内容を把握した上で、金利と団信のバランスを考えていきましょう。
この記事でわかること
- 団体信用生命保険とはなにか?
- 代表的な疾病団信3選
- 団信比較の注意点
団信を比較するにはモゲチェックがおすすめです。
住宅ローンのランキングの中で、団信を数値換算して紹介をしています!

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団体信用生命保険とはなにか?
団体信用生命保険(団信)とは、「住宅ローン返済期間中に債務者が死亡または高度障害状態になったときに、保険金によって住宅ローンの残高が完済される保険のこと」です。
要するに、住宅ローンを借りている人に万が一のこと(死亡・高度障害状態)があったときに住宅ローンがなくなる保険です。
この保険によって、残された家族が住宅ローンの返済に困らないようになりますので、住宅という大きな買い物をするときには必須の保険になります。
団体信用生命保険は特徴によって大きく3種類に分けることができます。
- 一般団信
- ワイド団信
- 疾病団信
①一般団信
原則加入が必須になる団信。
保障の内容は、死亡・高度障害状態になったとき住宅ローンの残債が保険金によって完済されるもの。
保険料は金利に含まれている。
②ワイド団信
保障内容は一般団信と同じ。
加入条件が一般団信よりも緩和されたもの。
上乗せ金利は、多くの金融機関で0.3%です。
③疾病団信
死亡・高度障害状態以外も保障対象になる、保障が手厚い団信。
保障の内容によって上乗せ金利が変わります。
中には金利の上乗せがなく加入できる金融機関もあります。
・健康状態に不安がある方
住宅ローンを借りるためには、原則団体信用生命保険に加入が必要になります。
加入するうえで、債務者の健康状態を告知・審査がありますので、持病などの内容によっては団信に加入できないこともあります。
健康状態に不安がある方は、住宅金融支援機構のフラット35もしくはワイド団信の検討がおすすめです。
住宅金融支援機構のフラット35では団信の加入は任意になっています。加入しない場合、金利が-0.2%されます。
ワイド団信は、通常の団体信用生命保険に比べて加入条件が緩和されたものです。その代わり金利が多少高くなることもあります。
代表的な疾病団信3選
住宅ローンの競争が激しくなっている中で、特に疾病団信の差別化が進んでいます。
保障をどこまで手厚くするのかによって、大きく3つの疾病団信があります。
・がん団信
・○大疾病保障
・全疾病保障(終業不能保障)
団信を比較するときはこの4つの内容を確認しましょう。
がん団信
がん団信とは、住宅ローンを借りている人が「所定のがんと診断されたときに住宅ローン残債がそれ以降免除される」ものです。
がん団信には条件を満たすことで、住宅ローン残債全額が免除になるもの(がん100%団信)と、住宅ローン残債が半分免除になるもの(がん50%団信)があります。
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○大疾病保障
「がん」に加えて、「急性心筋梗塞」や「脳卒中」も対象になっている保障を「3大疾病保障」と呼びます。
適用条件は金融機関によって異なりますが、急性心筋梗塞は60日以上行動の制限を受けたり入院・手術をしたとき、脳卒中は60日以上後遺症があったり入院・手術をしたときに住宅ローン残債分の保険金が出る、という内容です。
また、「3大疾病」以外にも、高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性すい炎の5大疾病を追加した「8大疾病保障」もあります。
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全疾病保障(終業不能保障)
すべての病気、けが(精神病などは除く)によって終業不能状態(働けない状態)になったときの保障です。
金融機関によっては、すべての病気、けがではなく11疾病(がんと10の生活習慣病)を対象にしている「11疾病保障」もあります。
主な保障内容は2つです。
- 終業不能状態が一定期間を超えると保険金により住宅ローン残債全額が免除になる。
- それまでの期間、住宅ローンの毎月返済額が保険金として支給される。
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団信比較の注意点
途中加入、途中解約ができない
団信は住宅ローン返済の途中からの加入はできませんし、途中で解約することもできません。
なので、住宅ローンを借りる前に十分検討する必要があります。
もし、団信を手厚くするか迷ったら、無理につけない方が無難でしょう。
今後保障を手厚くする必要がでてきたら、民間の医療保険や生命保険でカバーもできるからです。
同じ名前でも保障内容が異なる場合も
同じ名前の疾病保障でも保障内容や支払条件が異なる場合があります。
なので、名前だけで内容を判断せず、具体的な内容まで比較する必要があります。
比較のポイントは①対象の病気②支払条件③保障内容④保険料です。
また、保障の範囲が広いからといって必ずしも優れているわけではありませんので注意しましょう。
たとえば、8大疾病保障より全疾病保障の方が保障対象が広いことから優位に感じますが、保障内容は異なりますので一概に優劣はつけられません。
名前に惑わされないようにしましょう。
本当に必要な保障か考える
もちろん保障が充実していれば安心は手に入りますが、その分コスト(金利)があがります。
無料で充実した保障がついている場合はいいのですが、金利があがる保障は必要性を考えましょう。
金利に見合う保障なのか?その病気に備える必要はあるのか?その病気になったらどうなるのか?なんのための保障なのか?
民間保険で備える選択肢も
団信を検討するときに、民間の生命保険も比較をしましょう。
病気などにより住宅ローンが返済できなくなるリスクについては、団信だけではなく民間の保険も活用しながら備えましょう。
まとめ:必要な保障範囲を把握しよう
団体信用生命保険(団信)の種類について解説しました。
死亡・高度障害状態になった場合に住宅ローンが完済される一般団信をベースに、保障を充実した団信も数多くあります。
保障を充実させるとそれに伴い金利が上乗せになりますので、どこまで保障を求めるのかを考えながら検討しましょう。
住宅を購入した際はあわせて現在加入している生命保険の見直しもおすすめです。
団信によって、最低限住宅ローン分の生命保険に加入しますので、他の保険と重複してくる内容も出てきます。
また、各銀行の団信を比較したい場合はモゲチェックがわかりやすくまとめられています。
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