ボーナス払い 返済方法 住宅ローンを考える

【銀行員が解説】住宅ローンのボーナス払いはやめた方がいい?デメリット・メリットは?

2021年5月16日

住宅ローンの検討をしていますが、毎月の返済額を抑えたいです。ボーナス払いはありでしょうか?

はじめ
銀行員としてはボーナス払いはおすすめしません

メリットよりもデメリットの方が多いので、あえてボーナス払いを利用しなくてもいいからです。

この記事ではボーナス払いによるメリット・デメリット、注意点を解説します。

ボーナス払いの利用を検討している方は、リスクもしっかり把握した上で選択しましょう。

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ボーナス払いとは?

住宅ローンの返済には、「毎月払い」と「ボーナス払い」(ボーナス併用払い)があります。

「ボーナス払い」は毎月返済に加えて年2回増額して返済をしていく方法です。

調査によると、住宅ローン返済中の方のうち37.7%(約4割)がボーナス払いを利用しています

引用:「新型コロナウイルスによる、住宅ローンボーナス返済への影響」

ボーナス払いを利用するには、住宅ローンの正式審査もしくは契約時に借入額のどのくらいをボーナス払いにするかを決められます。

借入額4000万円のうち、

毎月返済分:3000万円

ボーナス返済分:1000万円

ボーナス払いに充てられる割合については金融機関によって異なりますが、一般的に借入額の40~50%以内が上限になります。

ボーナス払いのメリット・デメリット

メリット:月々の返済額を抑えられる

ボーナス払いを利用すると、月々の返済以外にボーナス月には追加で返済をしていきます。

なので、同じ条件でもボーナス払いを利用することで月々の返済額が抑えられます

実際にどのくらい返済額が変わるのかをシミュレーションしてみましょう。

【借入条件】
借入金額:4000 万円
返済期間:35 年
金利:年率0.5%
返済方法:元利均等返済

ボーナス返済分 毎月返済額 ボーナス時加算額 総返済額
なし 103,834円 43,610,126円
1000万円 77,875円 155,899円 43,620,499円
はじめ
このように、ボーナス払いを利用するだけで月々払いの負担はかなり減ります。

デメリット:総利息額が増える

先ほどのシミュレーション結果をみても、ボーナス返済を利用した方が約1万円ほど総返済額が多くなります。

このように微妙な差ですが、ボーナス払いの方が総利息額が増えているのがわかります。

ボーナス払いは、月々の返済負担を下げる代わりに年に2回しか元金が減りません。

なので、元金の減りが遅く、その分の利息も増えるということです。

引用:SUUMOジャーナル

ボーナス払いの注意点

ボーナスありきの返済計画は立てない

住宅ローンの検討時は、現在のボーナス額をふまえてボーナス払いを設定するかと思います。

ただ、住宅ローンは35年と長期で返済をしていくので、その間になにが起こるかわかりません。

調査によると、コロナの影響によるボーナスカットをきっかけに借換などを検討している方も増えたというデータがあります。

はじめ
30代の約4人に1人がボーナス払いを後悔しているデータもあります

引用:「新型コロナウイルスによる、住宅ローンボーナス返済への影響」

住宅ローンを借りすぎる

購入したい物件だと月々の返済額が多く、月々の返済負担を軽くするためにボーナス払いを利用するケースもあります。

ただ、ボーナス払いがないと成立しない資金計画は危険です。

はじめ
住宅ローンを借りすぎている可能性が高いです

ボーナス払いを利用する目的が、もっと借りたい(借入金額を増やしたい)という考えでしたら返済できないリスクを再度検討しましょう。

繰上返済も検討する

ボーナス払いの検討が「早く返済したい」「まとまったお金を貯蓄しているのはもったいない」という理由なら、繰上返済を検討をおすすめします。

多くの金融機関では、ネット上からの手続きであれば繰上返済の手数料がかかりません

ボーナス払いをしているつもりで、半年ごとに繰上返済をしていくとこのような結果になります。

【借入条件】
借入金額:4000 万円(ボーナス返済分1000万円)
返済期間:35 年
金利:年率0.5%
返済方法:元利均等返済

パターン 毎月返済額(10年後) ボーナス時加算額 繰上返済額 借入期間 総返済額
ボーナス払いあり 77,875円 155,899円 35年 43,620,499円
期間短縮型 103,834円 150,000円 28年9ヶ月 42,957,590円
返済額軽減型 95,932円 150,000円 35年 43,184,404円

このように利息も踏まえた総返済額は繰上返済の方がお得になります。

また、急な出費が発生したり、ボーナスが減ったりなどしたときは、無理に繰上返済をする必要はありません

ボーナス払いよりも繰上返済の方が、家計の状況に応じて柔軟に対応ができます。

ボーナス依存家計にならない

ボーナス依存度が高い家計になると、なかなか貯蓄ができず、ボーナスが減ることで住宅ローンが支払えなくなったり、生活費が赤字に転じたりします。

ボーナス払いで月々の返済負担を下がっても年間返済額は下がりません。

また、ボーナス払いで月々の返済額が減った分、他の支出が増えることも想定されます

目指すべきは「月の収入でやりくりできる家計」です。

はじめ
ボーナスありきの家計管理はなるべくしないようにしたいです

まとめ

住宅ローンにおけるボーナス払いについて解説しました。

住宅ローンを利用している方の約4割がボーナス払いを利用していますが、ボーナス払いは利用しないことをおすすめします。

たしかにボーナス払いを利用することで月々の返済額を抑えられますが、それ以上に返済できなくリスクの方が大きくなるからです。

また、ボーナス払いありきでないと成り立たない資金計画の場合は住宅ローンを組みすぎている可能性が高いです。

住宅ローンは長期に渡って返済をしていくローンなので、万が一に備えてゆとりを持つ必要があります。

はじめ
ボーナスに頼らない返済計画を立てましょう

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  • この記事を書いた人

はじめ

住宅ローンの考え方や知識を発信/不動産営業経験、銀行で住宅ローンを扱っています/不動産会社も銀行も住宅ローンの正しい組み方は教えてくれません!/マイホームをこれから検討する方、既に購入した方にも役立つ情報をお伝えします

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