こんな人におすすめ
- 住宅ローン借り換え手数料の相場を知りたい
- 借り換え手数料の安い銀行を知りたい
- 手数料の用意が難しい時の対策を知りたい
住宅ローンの借り換えをすることで返済負担を大きく減らすことができます。しかし、住宅ローンの借り換えには手数料などの諸費用がかかります。
金融機関によっては「手数料0円」「保証料0円」とアピールしていることもありますが、他の諸費用が高かったり、金利が割高になるので注意が必要です。
借り換えの内容にもよりますが、相場として20万円〜90万円の諸費用がかかります。
項目 | 金額の目安 | メガバンクなど※ | ネット銀行など※ |
---|---|---|---|
事務手数料 | 3万円〜借入額の2.2% | 3万円 | 5万円〜66万円 |
保証料 | 0円〜借入額の2% | 0円〜45万円 | 0円 |
全額返済の手数料 | 0円〜5万円 | 0円〜5万円 | 0円〜5万円 |
印紙税 | 0円〜6万円 | 0円〜2万円 | 0円〜2万円 |
抵当権抹消登記 | 約5万円 | 約5万円 | 約5万円 |
抵当権設定登記 | 約10万円 | 約10万円 | 約10万円 |
合計 | 18万円〜88万円 | 18万円〜70万円 | 20万円〜88万円 |
この記事では、「借り換え手数料などの諸費用の相場」や「諸費用の用意が難しい場合の対策」を解説したうえで、銀行員である筆者から「借り換え手数料に関するアドバイス」を紹介していきます。
金融機関ごとの手数料を比較しているので、気になる人はそちらもチェックしてくださいね。
借り換え手数料などの諸費用について詳しく知らないと「思ったより借り換えによるメリットがなかった」と後悔することもありますので、損しないためにもこちらの記事を参考にしてみてください。
記事を書いている人
- 銀行で住宅ローン業務を担当
- 不動産会社で7年間の営業経験
- マイホームの購入を検討するお客様を1,000名以上担当
- 宅地建物取引士取得
- 詳細は『プロフィールへ』
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住宅ローン借り換えにかかる諸費用と相場
住宅ローンの借り換えをするには、以下の諸費用がかかります。
項目 | 金額の目安 | 内容 |
---|---|---|
事務手数料 | 3万円〜借入額の2.2% | 借り換え先の金融機関へ支払う費用 |
保証料 | 0円〜借入額の2% | 借り換え先の保証会社へ支払う費用 |
全額返済の手数料 | 0円〜5万円 | 住宅ローン残債をすべて返済するときの手数料 |
印紙税 | 0円〜6万円 | 住宅ローン契約書に貼付する印紙税(借入金額によって金額は変わる) |
抵当権抹消登記 | 約5万円 | 元の金融機関の抵当権を外すための登記※ |
抵当権設定登記 | 約10万円 | 借り換え先の金融機関で抵当権を設定するための登記※ |
借入金額3,000万円の場合でおおよそ20万円〜90万円の諸費用がかかります。
諸費用の中でも、「事務手数料」と「保証料」は借り換え先の銀行によって金額が異なるため、事務手数料と保証料も含めた借り換え先の比較をしましょう。
事務手数料:3万円〜借入額の2.2%
事務手数料は住宅ローンを借りるときに金融機関へ支払う手数料です。金融機関によっては「ローン事務手数料」「融資手数料」など呼称が異なりますが、同じ意味のものです。
事務手数料は「定率型」と「定額型」の2種類に分かれます。
- 定率型
- 借入金額によって支払う金額が変わる(借入金額の2.2%が相場)
- 定額型
- 借入金額に関係なく決まった金額を支払う(3万円〜5万円が相場)
たとえば、借入金額3,000万円の場合の事務手数料は、定率型なら66万円、定額型なら3万円と差額が60万円以上もあります。
「定額型」の方がお得に見えますが、手数料が安い分「保証料」がかかったり、借入できる金利が高くなるため、事務手数料や保証料、金利をあわせた総返済額で判断をしましょう。
保証料:0円〜借入額の2%
保証料は住宅ローンを借りるときに保証会社へ支払う費用です。「事務手数料は金融機関への支払い」「保証料は保証会社への支払い」と支払う先が異なります。
保証料の支払い方法には「外枠方式(一括前払い)」と「内枠方式(金利上乗せ)」の2種類があります。
- 外枠方式(一括前払い)
- 住宅ローンを融資するときに保証料を一括で支払う(金額は借入年数による)
- 内枠方式(金利上乗せ)
- 融資時の保証料は0円だが、住宅ローン金利に上乗せして保証料を支払う(借入金利+0.2%の上乗せが相場)
「内枠方式(金利上乗せ)」は融資時に保証料の支払いはありませんが、トータルで支払う保証料は外枠方式よりも多くなるのが一般的です。
「外枠方式(一括前払い)」の金額は、借入年数が短くなるほど安くなります。
「外枠方式(一括前払い)」の保証料
借入期間 | 借入金額100万円あたりの保証料 |
---|---|
10年 | 8,544円 (借入額の0.8544%) |
15年 | 11,982円 (借入額の1.1982%) |
20年 | 14,834円 (借入額の1.4834%) |
30年 | 19,137円 (借入額の1.9137%) |
35年 | 20,614円 (借入額の2.0614%) |
借入金額3,000万円(借入期間20年)なら、14,834円×30=44万5,020円が保証料になります。
事務手数料と保証料の違いとして繰上返済をしたときに一部返金されるのかどうかがあるので、借り換え後に繰上返済も検討するならその違いも知っておきましょう。
- 事務手数料
- 繰上返済しても返金されない
- 保証料(外枠方式:一括前払い)
- 繰上返済したら一部返金される
それ以外の諸費用
事務手数料と保証料以外にも、借り換えにかかる諸費用は以下のものがあります。
項目 | 金額の目安 | 内容 |
---|---|---|
全額返済の手数料 | 0円〜5万円 | 住宅ローン残債をすべて返済するときの手数料 |
印紙税 | 0円〜6万円 | 住宅ローン契約書に貼付する印紙税(借入金額によって金額は変わる) |
抵当権抹消登記 | 約5万円 | 元の金融機関の抵当権を外すための登記※ |
抵当権設定登記 | 約10万円 | 借り換え先の金融機関で抵当権を設定するための登記※ |
事務手数料と保証料とは違い、借り換える金融機関によって金額の差が出ないものがほとんどなので、借り換えの検討では事務手数料と保証料の2点を比較していきましょう。
借り換え手数料が用意できない時の対策
住宅ローンの借り換えには、20万円〜90万円の諸費用がかかる(借入金額3,000万円の場合)ため、「まとまった金額を用意するのが難しい」と感じるかもしれません。
諸費用の用意が難しいときは、以下の3つの方法を検討してみましょう。
借り換え手数料が用意できない時の対策
1.手数料が安い銀行で借りる
住宅ローンの借り換えでかかる諸費用のうち「事務手数料」と「保証料」は金融機関によって金額が異なります。
事務手数料と保証料の金額が安い金融機関を選ぶことで、諸費用を抑えることができます。
SBI新生銀行は事務手数料5.5万円と破格の安さでトータルの支払額を抑えられるため人気があります。
2.諸費用も含めて借りる
金融機関にもよりますが、諸費用の用意が難しくても諸費用も含めてローンを借りることができます。
諸費用分の借入金額が増えるため、返済額や支払う利息も増える点には注意が必要です。
諸費用も含めて住宅ローンを借り換えてもメリットがでるのかはシミュレーションで確認をしましょう。
3.保証料内枠方式で支払う
保証料の支払い方法は、借り換え時に一括で支払う「外枠方式(一括前払い)」と、住宅ローン金利に上乗せして支払う「内枠方式(金利上乗せ)」の2つがあります。
借り換えを検討している金融機関で「保証料」の支払いがあるなら、「内枠方式(金利上乗せ)」を選ぶことで借り換えの諸費用を抑えられます。
ただし、住宅ローン金利が年0.2%ほどの上乗せになるので、保証料を一括で支払う「外枠方式」よりも総返済額は高くなる傾向があります。
外枠方式 | 内枠方式 | |
---|---|---|
金利 | 0.34% | 0.54% |
総返済額 | 3,103万5,807円 | 3,165万5,897円 |
融資時の保証料 | 44万5,020円 | 0円 |
総返済額 | 約3,148万円 | 約3,165万円 |
金利の低いネット銀行では、そもそも保証料がかからないところが多いので、この選択肢はとれません。
借り換え手数料の安い銀行11社の比較
事務手数料と保証料は金融機関によって異なりますので、主要な金融機関の金額を比較してみました。
金融機関 | 商品名 | 総額 | 保証料 | 銀行への事務手数料 | 保証会社への手数料 |
三井住友銀行 | WEB申込専用住宅ローン | 66万円 | 0円 | 借入額×2.2% | 0円 |
三菱UFJ銀行 | 住宅ローン | 66万円 | 0円 | 借入額×2.2% | 0円 |
みずほ銀行 | ローン取扱手数料型 | 69.3万円 | 0円 | 借入額×2.2% | 3万3,000円 |
保証料前払い型 | 69.3万円 | 借入額×2.0%※ | 0円 | 3万3,000円 | |
保証料上乗せ型 | 3.3万円 | 金利+0.2% | 0円 | 3万3,000円 | |
りそな銀行 | 融資手数料型 | 71.5万円 | 0円 | 借入額×2.2% | 5万5,000円 |
保証料一括前払い型 | 71.5万円 | 借入額×2.0%※ | 0円 | 5万5,000円 | |
保証金利上乗せ型 | 5.5万円 | 金利+0.2% | 0円 | 5万5,000円 | |
住信SBIネット銀行 | WEB申込コース | 66万円 | 0円 | 借入額×2.2% | 0円 |
auじぶん銀行 | 全期間引下げプラン | 66万円 | 0円 | 借入額×2.2% | 0円 |
ソニー銀行 | 変動/固定セレクト住宅ローン | 66万円 | 0円 | 借入額×2.2% | 0円 |
住宅ローン | 4.4万円 | 0円 | 4万4,000円 | 0円 | |
PayPay銀行 | 住宅ローン | 66万円 | 0円 | 借入額×2.2% | 0円 |
イオン銀行 | 定率型 | 66万円 | 0円 | 借入額×2.2% | 0円 |
定額型 | 11万円 | 0円 | 11万円 | 0円 | |
楽天銀行 | 住宅ローン | 33万円 | 0円 | 33万円 | 0円 |
SBI新生銀行 | 定率型 | 66万円 | 0円 | 借入額×2.2% | 0円 |
定額型 | 5.5万円 | 0円 | 5万5,000円 | 0円 |
みずほ銀行や、りそな銀行、ソニー銀行も諸費用が安い銀行ですが、借入できる金利がSBI新生銀行とイオン銀行よりも割高になるので注意しましょう。
「SBI新生銀行」「イオン銀行」がおすすめ
「SBI新生銀行」と「イオン銀行」は諸費用が安くおすすめの住宅ローンです。
いずれの金融機関も借入金額にかかわらず事務手数料が一律なので、借り換え時の手数料を大幅に削減することができます。
金融機関 | ||
支払方法 | 定額型 | 定額型 |
保証料 | 無料 | 無料 |
事務手数料 | 5.5万円〜 | 11万円〜 |
印紙税 | 0円〜2万円 | 0円〜2万円 |
登記費用(概算) | 20万円 | 20万円 |
全額繰上返済手数料 | 0〜3万円※ | 0〜3万円※ |
合計 | 25.5万円〜30.5万円 | 31万円〜36万円 |
最新の変動金利 | 詳細を見る | 詳細を見る |
ただし、いずれの金融機関も「定額型」だと少し高めの水準になりますので注意しましょう。
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住宅ローンの借り換えは金利の比較だけでなく、諸費用も含めたトータルの金額での比較が大事です。
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借り換えの手数料についての3つのアドバイス
住宅ローン借り換えの諸費用について銀行員からのアドバイスをいくつか紹介します。
1.手数料が安い銀行は金利が高い傾向がある
借り換えの手数料が安い銀行は、借り入れ金利が高くなるので注意しましょう。
SBI新生銀行の変動金利だと以下のような金利差があります。
SBI新生銀行 | 借り換え金利 | 事務手数料 | 保証料 |
変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス> | 年0.42% | 借入金額×2.20%(税込) | 0円 |
変動金利(半年型)タイプ | 年0.65% | 5.5万円(税込) | 0円 |
2.借り換えで戻ってくるお金もある
借り換え前の住宅ローンで保証料を「外枠方式(一括前払い)」で支払っていた場合、借り換えによって保証料の一部が返金されます(戻し保証料)。
たとえば、借入金額3,000万円・返済期間35年で当初借り入れをしていた場合、10年後に借り換えのため全額繰上返済をすると約17万円が戻ってきます。
金融機関や借り入れ内容によって、戻ってくる保証料の金額は異なるので、いま借りている金融機関へ確認してみましょう。
3.金利と手数料のトータルコストで選ぶ
住宅ローンの借り換えを検討するうえでは、借り換え前後の総返済額がお得になっているかが判断のポイントです。
「借り換えることで金利が下がっても、手数料をふまえると思ったよりお得じゃなかった」といった失敗例もあります。
借り換えるときは、金利と手数料のトータルコストで借り換えるメリットを判断しましょう。
まとめ:住宅ローン借り換えは金利だけでなく諸費用にも注目
住宅ローン借り換えの手数料などの諸費用について紹介しました。
3,000万円で借り換えをする場合、20万円〜90万円の諸費用がかかります。
借り換えの手数料の中でも「事務手数料」と「保証料」は金融機関によって金額差があるので、比較をして借り換え先を検討しましょう。
「まとまった金額を用意するのが難しい」と感じる場合は、以下の対策を検討してみましょう。
借り換え手数料が用意できない時の対策
手数料が安い銀行の中でも「SBI新生銀行」と「イオン銀行」は諸費用が安くおすすめの住宅ローンです。
いずれの金融機関も借入金額にかかわらず事務手数料が一律なので、借り換え時の手数料を大幅に削減することができます。
借り換えでは金利と手数料のトータルコストで住宅ローンを比較する必要があるので、住宅ローン比較サービス「モゲチェック」を活用してみましょう。
モゲチェックを利用すると、一番オトクな住宅ローンを探す、申し込む、交渉する手間を省くことができ、ほとんどの問題はモゲチェックで解決します。
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